結論:UPSの負荷と安全停止時間を決めるときは、まず「どの機器を停電中も残すか」を決め、その機器群をUPS出口で測ります。壁コンセント側の系統値は候補を絞る材料ですが、個々のUPS出口の負荷率や稼働時間へそのまま置き換えません。
この記事は、スマートプラグで得た入口側の電力ログを、UPS選定と停止計画へ読み替えるための補助線です。NAS・ラック・UPS全体の選び方は自宅ラボのNAS・10インチラック・UPSをどう選ぶかで扱い、ここでは測定点と式の意味に絞ります。
最初に測定点を分ける
壁コンセント側のスマートプラグは、接続した系統全体の入口を測ります。UPSの入力、変換損失、充電電力、同じ系統に含めた周辺機器が混ざるため、入口値は「この系統にどれだけ予算を割くか」を考える値です。
UPS出口の負荷を知りたい場合は、停電中に残す機器だけを同じ出口へ接続し、その出口側で測ります。入口と出口が一致していない限り、入口の最大値をUPSの負荷率として計算しません。
既存ログから直接読める実測値
- UPS系統の平均:219.1W
- UPS系統の95%点:252.4W
- UPS系統の最大:297.1W
これは2026-08-11の1分間隔・1日ログに基づく入口側の観測値です。平均219.1Wが30日続くと仮定した単純外挿は、219.1W × 24時間 × 30日 ≒ 157.8kWhです。30日間を実測した値ではありません。出所スクリプトは丸め前の平均で157.7kWhを出力しており、157.8kWhは表示値219.1Wから再計算した丸め後の値です。

UPS出口の負荷率を計算する
対象機器群とUPS出口が一致した後で、次の式を使います。
UPS出口の負荷率(%)=残す機器群のUPS出口ピークW ÷ UPSのW定格 × 100
たとえば、仮に残す機器群のUPS出口ピークが260Wで、候補UPSのW定格が670Wなら、260 ÷ 670 × 100 ≒ 38.8%です。260Wは式の使い方を示す仮定値で、このラボの実測値ではありません。入口側の297.1Wから38.8%や44.3%を導くことはできません。
稼働時間もこの記事では測定していません。必要な停止時間を満たすかは、対象機器を実際に停止させる依存関係、UPSのメーカーランタイム表、バッテリー状態、負荷変動を合わせて確認します。負荷率だけから具体的な分数を断定しません。
安全停止時間は依存関係の順で決める
「VMが必ず最初」「Dockerが必ず最後」のような固定順は置きません。ストレージ、仮想マシン、コンテナ、ネットワークなど、実際のサービス依存関係に合わせて、停止が伝播する順番と完了条件を記録します。
- 停電時に残す機器と停止する機器を分ける。
- 残す機器群をUPS出口で測り、ピークWと必要な停止時間を記録する。
- 依存するサービスの停止完了を確認してから、上位の機器を止める。
- UPSのランタイム表は、測定点と負荷条件が一致する行だけを候補比較に使う。
更新中の停電から戻す手順はコンテナ更新・停電時の安全停止とロールバックに、電力ログの取得手順はスマートプラグで消費電力を記録する方法に分けています。
まとめ
- 入口側の219.1W、252.4W、297.1Wは、系統全体の測定値として読む。
- UPS負荷率は、残す機器群を同じ出口で測ってからW定格へ割り当てる。
- 157.8kWhは丸めた平均からの30日単純外挿で、157.7kWhは出所スクリプトの丸め前計算結果。
- 安全停止時間は、機器の固定イメージではなく実際の依存関係と完了条件で決める。
AIを活用して制作しています。編集方針
検証に使っているラボ環境
当ブログの検証記事は、自宅の常設ラボ(使い捨てVM/LXCを回す母艦+GPU+VLAN分離ネットワーク)を使って書いています。この記事で実測した範囲と、机上整理や未計測の範囲は本文に記しています。使っている機材と選定理由、全体構成は1本にまとめています。
ラボ構成のまとめを見る →